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UK外資投資銀行から外資中央銀行 (Global Fund)のMD、FMとして 出向して日々国を跨いで出張を繰り返しながら 働くアラフォー親父の日々考える事
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日本に帰国が近づくと憂鬱になる。

Kが込み入ったタスクと
スケジュール管理はしてくれているし、
Rは日本についてくるクライアントの方達との
調整をしてくれているから安心なんだけれど、

憂鬱な要因はアポなしの面会が増えることだ。
 
面倒な面会はしない。
仕事でもプライベートでも。
今回は特に時間が限られているのもある。

亡くなった吉野の星見の爺さんの法要と
頼まれている平穏と安寧を祈る儀式儀礼を
5日間掛けてしなければいけないのもある。
2週間分の予定を1週間に組みなおし、

飛行機と電車での移動時間に睡眠を取りながら
日本国内を飛び回ることになりそうだ。
それはEU圏やUSで仕事しているときと
状況は変わらないが、
今回は柵が多いから少し勝手が違う。

きちんとした剃髪は帰国してからだけど、
昨日、美容院で丸刈りにしたから帽子は手放せない。

兄弟子に連絡したら暖冬で冷え込んだとはいえ
例年の今頃ほどさほど雪もなく寒くないとのこと。
お前が戻るころは冷え込むかもしれないが、
北欧に比べれば苦ではないだろうと。

滝行や山野行、断食しながらの祠篭り
不眠不休の護摩行も今年は少し楽だろうと話していた。
本来冬季は山にも籠りにも入らない。
自殺行為でもあるからだ。

しかし、私のスケジュールが空けれないから仕方が無い。

身を清め、6感を研ぎ澄ませて
僧の顔に戻るには必要なルーティーンであるし、
不貞の弟子である私に、師匠が兄弟子を飛び越えて
寺を継ぐことと、それが出来ないならばと言い残した遺言でもあるから、
一年に一度くらい仏に帰依するのも一理あるのではないかと考えた。

今回は主治医も同行するから然程心配してはいない。
経過も数値は緩やかな範囲内での上がり下がりはあるものの
今のところ良好であるし、日々体を鍛えてはいるけれど、
勝手が異なるし、ブランクもある。

現在、金融業を生業としているわけだけど、
僧という立場と神職という背景や代々続く家名は代えられない。

今回は全国から師匠が懇意にしていた面識のある
高僧や神職の方達がこられるので少し緊張もしている。

今の私の立場や状況に反対する方達も中にはいる。
継ぐということを拒否しているから。
5年前もそんなことを関係者以外の方に言われたことがある。

継ぐべき神社や寺、家名を継承するのが道筋だと。
伝統や格式、歴史を含めそうともいえる。

古来続く白足袋衆とそれ以前から続く組織や慣習、
柵や守秘義務に守られて生きているのもあるが、
ただ、それを未来に永続して絶えさせない仕組みができる
環境を作ることも継ぐことと変わらないと私は考えている。

地方の中小の檀家が少ない寺や
氏子さんがすくない神社は兼業しないと
給与だけでは暮らせないし、
お布施や祭礼神事、賽銭や寄進だけでは
造営修復や運営まで手が回らないのが現状だ。

会社組織と同じようにB/SやP/Lや財務諸表や
3ヵ年や5ヵ年の事業計画書を作成し、
修正を掛けながら運営する能力がなければ
つぶれる時代である。

それは大きな歴史のある大きな神社や寺でも同じこと。
遷宮や造営、大規模な修理をすれば
莫大なお金が出て行く。
支える僧侶や神職だって生活はある。

企業と同じように毎年ベースアップするわけではない。
養う家族も大切な人たちもいる。
モチベーションを保ち続ける仕組み作りは
資金面でも福利厚生面でもハード面でも
一般企業と変わらない。

租税面での優遇はあるが遷宮費用や国の指定の文化財を
修復するには莫大なお金がかかるから、
一概に優遇を受けていると判断されるのは考え物なんだ。
荘園時代から所領を許され、不動産や資産を引き継いできても
時代とともに流れは変わり、職人や造営や修復に使うヒノキや
材料の手配や人件費や資材を含めた多種多様な面倒ごとも
スムーズにはいかないことが多い。

よく、市民団体が弁護士を立て敷地の一部の転用や
賃借の差し止めや意見書を提出するということを耳にするが、
氏子としてどれだけ先を見据えて金銭面やソフト面で
支える仕組みを作っているのか首を傾げることがある。
充分な過不足のない資金と運用方法とそれを支えてくださる
氏子や周辺住民の永続的な協力なしに運営できない時代なんだ。

具体的な解決策も無く、景観や風致を守るなど法を縦に
署名を提出されたとしても、税金をそこに注ぎ込むにしても、
政局や経済が変われば予算はカットされるだろうし、
一時的に乗り切っても永続的な解決策にはならないことを
理解していない。

聖職だからと何かにつけていわれるが、
そればかりで割り切れない。
すべて平たく給与を自給割したら飲食の店長以下の自給で
拘束されて、地域活動や相談に乗っているんだよ。
ただ働きで奉仕するのも限度がある。
この資本主義の時代に逆行しすぎているんだ。

心は清く分け隔てなくいても、
精神論では現実は変えられないのだよ。
そこに漬け込む人たちがいることも確かで、
だから私は現実と向き合うために金融の世界にいるのさ。
キャッシュフローが読めて、見合った資金が無ければ、
財務や経営能力が無きゃ会社と同じで沈むでしょ?

そんな現状を理解できていないのか
勝手なことをみんな口々にいう。

血族や本家の力関係で継ぐ身にもなってほしい。
そんな話をしても聞く耳を持ってくれない人たちのほうが多い。
自分のことではないからね。

それは、同じ家門や庶流の人たちや同業の神社や寺も同じで
毎年寄進をせがむ。
結構疲れるのだよ。
口にする言葉と行動が伴っていないから笑う。
たぶん、今回の大御所達からも白足袋衆の仲間内からも
そんな話があるだろう。

それは慈善団体や知り合いのNGOも変わらない。
自分たちで稼ぐすべを持ってほしいものだ。
寄進や寄付など自分からするもので
無心されてするものではない。

家名は本家筋の中でも優秀な奴が継げばいいし、
跡目はなりたい奴がなればいいと私は考えている。

それは仕事でも同じような考え方だ。

役職に相応しい能力を持つ部下がいれば
いつでも席を譲るとパートナーたちには話している。
それが、組織を長く保たせる秘訣だと思うし、
上に立つものは”引き際の潔さ”が必要だと
私は考えているからだ。

いつも黒澤映画の野武士や侍みたいだとか言われたり、
他所へ替わるのかとか、独立するのかといわれるが、
そんなつもりは今は無い。

自分の生き方や人生は自分自身で切り開くものだから。
そう真摯に生きてりゃ、道は後に出来るものだしね。

そんな気持ちでいつも生きている。
後悔したくないから。


今を生きる。
そして自分の引き際についてもいつも考えている。

その為に今やれる背いっぱいを後悔しないようにするだけ。
まだ学ぶべきことが世の中にはあふれているしね。

HARUHA
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プロフィール
HN:
HARUHA
性別:
男性
職業:
外資投資銀行 MD   外資政府中央銀行系Fund MD
趣味:
自転車 料理
自己紹介:
外資投資銀行から
外資中央銀行FM MDとして出向。
EU、US圏で活動中。

外資投資銀行、
政府系FUNDの寄付講座で、
院の学生を教えながら、
国を跨いでの出張と
仕事の毎日です。

守秘義務が多い職務上
Facebook、Instagramは公開しません。
予めご了承ください。
文章の引用、批評論評等
一切お断りします。

専門はM&A全般
Due diligence
企業の建て直し、解体。
人的資源の効率化。
知的財産(特許全般)の
債権化とライセンス契約
および特許訴訟全般。
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