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UK外資投資銀行から外資中央銀行 (Global Fund)のMD、FMとして 出向して日々国を跨いで出張を繰り返しながら 働くアラフォー親父の日々考える事
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外資の金融マンはモテ囃されるのか?

そう聴かれたら、そうでも無いと答える。
社名や肩書きに群がってくる人たちは確かに居るけど、
そんなもので判断されたくも無いし、
ほんと厳しい世界だから、
少しの成功で胡坐をかいていたら用無しだからさ。

外資金融マンのいいところは?

フロントオフィスの人間は、
給与もオプション含めれば魅力的ではあるが、
MBA修了者や世界の著名院出身者がほとんど。

仕事のできる人間は引き抜かれたり、
転職組みで固められ、
キャリアも華麗、且つ様々でその繋がりは蜜である。
また、多くの学びも多いし、職を離れたときに
その繋がりが役に立つことが多い。

扱う額も数億から数兆まで、
その人の能力やチームにより任される運用額も
案件もクライアントも異なるし、
年棒もオプションを含めると円換算で
成功報酬合わせて6000万~7億くらいまで人それぞれ。
MDだと4億~24億くらいまで、
FMは案件とリターンによってMDよりも貰うこともあるし、
FMやMDの中にはもっと稼ぐ人たちもいる。
MBA修了者で1600~2800万くらいから始まる。
大卒で780万~980万くらい。オプションは含まない。
バックオフィスの子で560万~640万くらい。
普通は$建てかユーロ建てで貰うんだけど国によってかわる。

現状は、支払い総額の上昇を抑える傾向と
金融不安による利益の圧縮もあるから、
下降傾向とはいえ実績がものをいい、
基本額+(数年動かせないオプション)で支払われ
そのうちオプションの額が大半を占める。

まぁ、一般企業より給与は魅力的だが、
ハードワークなのと結果がすべてなのはかわらない。

昼から席が無くなる(解雇される)こともあるの?

業界は厳しいからね。
BOSSや本社の意向により、
出社したとたん呼び出されたかと思うと
午後から席が無くなることがある。
急にマネージャークラスや先輩や同僚が
数人居なくなることもしばしば。

荷物は後で送るからとか、
1週間~良いときは3ヶ月の猶予をあげるから
次の転職先を見つけなさい。
その間出社しなくてもいいからと上司に言われ
絶望の淵に落とされる同僚を見てきたし、
自分自身もBOSSとして推薦状を書いて解雇する部下達に
別の職場を紹介することも普通にあるし、
容赦なく首を言い渡すこともある。

私も首になったことがある。

勿論、私自身、役員会議で部下を解雇したり、
チームを解散出来ないならば、君が辞めるしかないよと
通告されたことがある。

まぁ、その当時の部下達に否はなかったし、
寧ろ、他部門に比べたら優秀で数字も実績もあげていたし、
切る必要性もなかった。

しかし、パートナー達はお前が生き残りたいならば
チームのビジネスモデルや顧客を統合して
自分達の傘下に置きたいから解散しろと迫った。

だから、執行役員を退いて
部下達全員に紹介状を書き受け入れ先が決まってから
辞めてUSから日本に戻ることを決断したんだ。

金融業界に疲れて
南相馬の元彼女の家の専業農家を手伝っていたこともある。
震災で元彼女とその家族も田畑も津波で跡形もなく
無(亡)くなってしまったけどね。

当時ほかに良い条件で替わる話は頂いてはいたけれど
全て蹴った。
またパワーゲームに巻き込まれるほど
面倒なことはないからね。

稼げるMD(マネジングディレクター)とFM(ファンマネ)は
キリのいいところで人生を再構築する。

ヘッドハンティングされるようなMDや
ある程度の技量をもったFMになると
もっと評価してくれて安定した立場を確保するために
他社に移ったり、業界を替えて
CFO(財務担当最高責任者)に収まったり、
30代初めに引退して自分で事業をするようになる。
私自身は形は違ったが一度33の時業界を辞めた。

その時に所属していたファンドでは
数十億の違約金を支払ったし、
オプションも凍結され、
稼いだ資産の1/3が一瞬にして無くなった。
自分の意としないところで事が進むことは常にある。

一般の人なら信じられない話だが、
ヘッジファンドやファンドの冠ファンドを持つFM(執行役員扱い)の
成功報酬は世界有数の企業のパートナーたちと同じか
その数倍は貰うこともある。

ただ失敗すればその責任を取らなければいけないし、
ファンドを去るか業界には居られなくなることもある。

こういった人物はほとんど表には出ない。
優秀な人物はどの業界も同じで地下にもぐるものだ。

お金持ちはケチが多いのではなく使うべくして使う。

金の使い方にはシビアである。
本当に必要なものに投資し、
必要のないものにはお金を極力かけない。
High-Line(ブランド)のものばかり身に着けないし、
自分がいいと思うものならば、
家具もPoltrona frauとかカッシーナや
IKEAやニトリもMIXしてさり気なく使う。

センスがよければ別に何でも良いという感じ。

食事も健康に気を使うものの
ジャンクフードだって食べる。
ただ健康を保つためにはお金はかける。

お金を湯水のように使わないのは
いつ首を切られるかわからない不安定な世界だからだ。

家族も大切な人たちも守らなきゃならないしね。
同僚だった奴らは独立してIPOした企業に成長させたり
パートナーになって稼いでいるけれど、ケチではない。
無駄ものには投資しないし、
自分自身や家族、友人、必要なものに必要なだけ金をかける。

華やかなパーティはクライアントの為であって
普段の生活Styleは普通で気取らないものだから
目立たないものだ。


外資の現地法人採用は大変って本当?
入ってから生き残るのが大変?

各国の支社管轄に行けばもっと過当競争や
理不尽な解雇が日常茶飯事に行われる。

よく、学歴や社歴、資格、会社名、役職、年棒などで
判断されるけれど、そんなものは不確かなものだ。
其処にたどり着くまでに努力するのも、
その立場で自らを磨き続けるのも当たり前で
終わりはないし、安心もない。

しかし、ひとはその上辺で評価するし、
付き纏ったりする。
かなり、面倒なんだ。

金融の世界に限らず、あらゆる業界にも同じことが言える。
安定など今の世の中ないんだ。
こじんまりと堅実に経営していても潰れることはあるし
上場企業でも他社にTOBされたり、リスクヘッジが
うまく機能しなくて倒産、淘汰、営業譲渡という名の
切り売りが頻繁に起こっている。

全て何もなくなっても生きていける強さと
日々積み上げた地道な実績と信用しか
最後に自分を支えるものはないんだ。
変な他人と差別化したりひけらかすプライドなんていらない。
プライドなんてものは壊して再構築する繰り返しで良い。

世の中は知らないことで溢れていて
全てを知ることも、全てに触れることも難しい。
だから、面白いんだ。
上には上がいる、下も限りがない。
自分が何処にいくかなんて未来は不安定なんだ。
だから、努力し続ける、
他人の上辺だけの評価に右往左往する暇も
構ってる暇なんてない。

そう、Associateで採用され入ってきた子達に
UKに戻ったとき、飯をご馳走しながら話した。

世間では優秀といわれる彼らがオフィスに3ヵ月後
誰一人残らないことなんて普通にある。
その状況で生き残るしかない。
結果がすべてだから。

そんな厳しい世界なんだ。
格好いいものではない、学歴重視、実績重視、上司受け重視
あこがれる人たちは多いけれど、めんどくさい世界なんだ。
現地法人採用(特に日本支社採用は最下層と見られていて
業績の煽りを一番早く受け削減の矛先)は
特に切られる事も多いからね。

まぁ、どんな業界、職種に就いたとしても
日々の積み重ねが物を言うし、貯蓄や投資はきちんと
しておいたほうがいい。
そして胡坐をかかないで自分を高め続ける謙虚さを持ちたい。

この世の中は不安定で不確かなものだから。

今の自分に胡坐をかかないそれが基本だろう。
HARUHA

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プロフィール
HN:
HARUHA
性別:
男性
職業:
外資投資銀行 MD   外資政府中央銀行系Fund MD
趣味:
自転車 料理
自己紹介:
外資投資銀行から
外資中央銀行FM MDとして出向。
EU、US圏で活動中。

外資投資銀行、
政府系FUNDの寄付講座で、
院の学生を教えながら、
国を跨いでの出張と
仕事の毎日です。

守秘義務が多い職務上
Facebook、Instagramは公開しません。
予めご了承ください。
文章の引用、批評論評等
一切お断りします。

専門はM&A全般
Due diligence
企業の建て直し、解体。
人的資源の効率化。
知的財産(特許全般)の
債権化とライセンス契約
および特許訴訟全般。
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