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UK外資投資銀行から外資中央銀行 (Global Fund)のMD、FMとして 出向して日々国を跨いで出張を繰り返しながら 働くアラフォー親父の日々考える事
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日が長くなった夕暮れ時の小さな路地。

見上げると見守るように優しく輝く一番星。

大声で”さよなら、またあしたね!”と
何度も振り返りながら手をふりながら見送る女の子。

くだらなくて他愛も無い会話を何時間でもしても
話が尽きない年の頃。

早めに仕事をあがったネクタイを緩めたお父さん。
(俺はネクタイをしてないと落ち着かないタイプだから、
緩める瞬間がOffモードになるんだよね。)
手には連日お酒を飲む言い訳なのか
銀の鈴の紙袋。
そして自分用の晩酌のビールと
家族用に重ねて有無を言わせないように
アイスバーの入ったコンビニの袋。

買い物袋に鞄を持ち、
延長保育のお迎え帰りなのか
男の子の小さな手を前後に揺らしながら、
笑顔で顔を見合わせて歌を歌いながら
歩く仕事帰りのお母さん。

日本はまだまだ働きやすい環境ではないもんね。
制度は作るけれど、形だけで取得すると評価が下がったり
異動させたりと弊害がかなりあるらしい。
お母さんになった友人がぼやいて愚痴を言ってたな。
(認可保育所を運営する会社に投資はしているけれど、
甘いから、自分でやろうかなと少し考えている。)

路地裏から漂うガスで焼いた香ばしい鳥の脂に
甘じょっぱい醤油の焦げたたれが重なった匂いと
すこし焼酎と日本酒の醸造用アルコールの香りが漂ってくる。

焼き立てに純米大吟醸の新政NO6の冷酒をぐびり、
考えただけやられそうだ。
たまに箸休めに千切ったキャベツと冷やしトマトに、
鱧の湯引きを梅でさっぱり、鮎の塩焼きをつつき、
軽く焼きおにぎりに出汁を掛けたのを最後にさらさらと。
う~日本人~。

すれ違うお爺ちゃんが石鹸の匂いを漂わせている。
お風呂セットかぁと先を見ると銭湯のネオンと看板
そして〇〇湯の暖簾。

その軒先の朝顔のつるが絡むさまや、
花弁が畳んだ傘のようにシュルルとして
紫や赤色がほのかにグラデーションをなしてるさまも
この上なく良く、横においてある小学生のときに使った
黄色の図画工作用の小さなバケツに、
〇年〇組〇〇 〇〇〇と名前が擦れているさまも良い。

風に揺れる江戸風鈴の音色も心地よく、
打ち水に少しだけ路地を撫でる風が少し涼しい。
そんな妄想タイムが私の心を癒してくれるんだ。

ときおりその土地の何気な風景や
やり取りの温かみに触れたくなる。
日本に帰ると色々な街で秘書や部下達と離れ
すこし歩いて小さな探検をしてみるようにしている。
迷ってもタクシーで帰ればいいしね。

どの国に行ってもするんだけど。

別に寂しいわけではない。
何気なひとの温かみと小さな幸せの積み重ねが
人の繋がりを生み、絆や笑顔を生み出し、
その連鎖で世の中が成り立っていて、
その笑顔や悲しみを含めた喜怒哀楽の積み重ねを
無碍に否定したり、
断ち切ったりしてはいけないんだと心に刻むためだ。
ひとそれぞれの思いもあるし、
置かれている状況や生きている環境もあるからね。

国を跨いでM&A時の人的資源のDue diligenceや
人事が公正に行なわれているか
正当な評価基準で査定されているか、
ハラスメントは無いか社内不正など
日々水面下での人事や内部監査の仕事にも携わっていると
慣れが自分の気づかないうちに生じる。
企業も社会も最後は人で持つ。

どんなに役職や役責が上がっても
全体を冷静に見渡さなきゃ為らないから
上も下もない。

偉くもないし、ただ今成果を上げているから、
実績に対してそのPositionにいるだけ。
そういつも自戒しているんだけどね。

転々と会社を変わり、国を変え仕事をしていると、
自分達の標準が当たり前に為る。
そんななかで、小さな自分を思い出すんだ。
人って組織や社会に浸かってしまうと
会社や役職や資格が自分の力だと思い込んでしまう。

ひとりでは生きられない。
多くの人たちに支えられながら、
その多くの人たちには幸せにしたい人や家族がいる。
その繋がりの中で私という小さな存在がいるってね。

それを忘れなければ、
私は人として当たり前の
”良識”や”常識”の域を超えないし、
”労わり”や”優しさ”を忘れない。

金融の世界は魑魅魍魎や嫉みや
足の引っ張り合いばかり。
ましてDeutsche Bank~KKR Fund~Bridgewaterあがりで
一時期金融を離れて他業界、他業種を跨いだ私の場合、
異色の経歴だから
気を抜いたところで、掬い上げられる

それを理解しているから何十にも対策は講じているけど。
人の心も物も風見鶏でどう動くかわからないものだし、
所属、経歴、名前を伏せて地下にもぐっての交渉やM&A、
人脈を使った仕事ばかりだったから
私のキャリアを認めたくないPartnerも中にはいるしね。
いまは数の理と今の実績に守られていることも理解している。

効率を重視して人や心を疎かにして手抜きをしてしまえば、
Speedはあがるが、すぐに歪みは起こり、
10年先、50年先は見えない。
そんな血の通わない仕事は遣らないほうがましだ。
そんな事で儲けた金はすぐあぶく銭となって消えるし、
永続的な利益も社会や人の繁栄も生活基盤も生み出さない。
”ひと”あっての仕事だから。

仕事に限らず生きるという意味では基本だからね。

むいてないなって思うこともある。
数字と実績が全てだし。
全ての人を満足できるような査定や仕事も出来ない。
勝者もいれば敗者も出てくる。
自分もいつ挿げ替えられるかわからないからね。

わたしが得意としている仕事は特殊だから
すぐに他の人材を見つけて替えられることはないだろうけど、
わたしもどのくらい後出来るかわからないから
後続を育てている。倒れる可能性もあるしね。

もう二度とは踏み入れないと辞めたことも。
でも、このことを忘れない限り
私はただのちっぽけな自分を持ち続けられる。

そんなことを、なかなか帰ってこない私を迎えにきた
JとKに車の中で話したら、

”BOSSは私達が担当してきた人たちとは異なります。
その人情味が仇に為るのではと思うこともありますが、
だから癖のあるPartner達や他の担当者が匙を投げた
クライアント達があなたを支持するんです。”

”変わらなくて良いです。
私は他のMDの秘書は遣りたくないですから。
BOSSが一番楽ですから。
よそに替わるときは一緒について行きますからね。”

と言いたい放題言われて
感傷にひたっていたのに醒めてしまった。

まぁ、良いか。
帰国前の良い時間を過ごせたから。

自分中心に世の中は回っていないし、
別に自分自身が存在がなくなっても普通に周る。

自分の置かれている環境や状況がスタンダードでも無い。
理解されないことばかりが当たり前。
理解できなくて当たり前。

でも理解する努力や歩みより無くして世の中はうまく周らない。
それなのに、ひとはひとを認めないし、
くだらない物差しや感情で人としての良識を捻じ曲げる。
人を否定から入り、自分の責任を誰かに転嫁し、
臭いものには蓋をして問題を先送りして
誰かをトカゲの尻尾きりのように人身御供させる。

ほんとこの世の中、自分勝手な人たちがかなり多くて疲れる。

そんな器の小さなひとにはなりたくない。
だから、ときおり私は自分の小ささをこうやって認識させるんだ。

HARUHA
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プロフィール
HN:
HARUHA
性別:
男性
職業:
外資投資銀行 MD   外資政府中央銀行系Fund MD
趣味:
自転車 料理
自己紹介:
外資投資銀行から
外資中央銀行FM MDとして出向。
EU、US圏で活動中。

外資投資銀行、
政府系FUNDの寄付講座で、
院の学生を教えながら、
国を跨いでの出張と
仕事の毎日です。

守秘義務が多い職務上
Facebook、Instagramは公開しません。
予めご了承ください。
文章の引用、批評論評等
一切お断りします。

専門はM&A全般
Due diligence
企業の建て直し、解体。
人的資源の効率化。
知的財産(特許全般)の
債権化とライセンス契約
および特許訴訟全般。
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